施工管理の給料は、残業代が大部分を占めていることも珍しくありませんが、基本給だけを見た場合の相場はいくらくらいなのでしょうか。
今回は、セコカンプラスに寄せられた20~60代の施工管理の給与明細をもとに、施工管理の基本給相場と基本給が高い業種・職種を調査しました。
調査の概要
『セコカンプラス』の施工管理の給与明細に掲載中(※)で基本給と総支給額が明記されている20~60代の施工管理370名の給与明細画像を対象に集計・分析した。
※2022/09/15時点で掲載中のデータが対象
基本給の平均額は30万円
今回調査対象となった施工管理のデータをまとめたところ、基本給の平均額は30万285円(平均年齢43.2歳)でした。
同じく月収の総額も調査したところ、平均額は44万668円という結果に。施工管理の月収のうち、基本給の占める割合は7割程度が相場ということになります。
では、具体的にいくらくらいの基本給をもらえていたら平均的な割合だといえるのでしょうか。月収額を10万円ごとで区切り、7割にあたる金額を算出してみました。
「月収の7割」ってどのくらい?
月収額 | 7割にあたる金額 |
---|---|
20万円 | 14万円 |
30万円 | 21万円 |
40万円 | 28万円 |
50万円 | 35万円 |
施工管理は約半数が基本給20万円台
今回調査対象とした20~60代の施工管理の基本給平均額は約30万円でしたが、全体を見てみると金額にバラつきはあるのでしょうか。
実際に受け取っている基本給の金額を10万円ごとに区切って分布を調査したところ、最も多いのは基本給が20万円台の施工管理で、全体の48%を占めていました。
次いで多いのは、30万円台で全体の28%となっています。
また、基本給が50万円を超えている施工管理も5%いるという結果に。今回の調査では基本給が50万円を超えている人の全員が40代以上だったため、年齢や勤続年数に比例して基本給が高くなっているのだと考えられます。
なお、反対に基本給が10万円台の施工管理は、半数以上が20~30代前半となっていました。
残業代に各種手当……。みんなはどのくらいもらってる?
今回は基本給の平均額を調査しましたが、施工管理の給与明細では残業代や各種手当などのリアルな給料事情もわかります。
職種や年代で絞り込めるので、自分と同じ条件の人が何をどのくらいもらっているのかを、ぜひチェックしてみてください。
みんなの待遇は自分よりいい?悪い?施工管理のリアルな給与明細を見てみる
基本給が高い業種・職種は?
基本給の平均額は約30万円という結果になりましたが、ゼネコン・サブコンなどの業種や建築・土木・電気工事などの職種によって差はあるのでしょうか。
調査対象とした施工管理の基本給を業種別・職種別で集計してランキングを作成しました。
基本給が高い業種ランキング
施工管理を勤務先の業種ごとで分類して基本給の平均額を算出したところ、最も基本給が高いのはプラント勤務の施工管理で32万1,682円でした。
2番目に高いのは建築設備・建材メーカー勤務の施工管理で、基本給の平均額は31万5,440円。基本給の平均額が30万円を超えたのは上位2業種のみで、ほかの5業種は20万円台という結果になっています。
なお、平均年収ランキングで2位にランクインしていたゼネコンは、基本給ランキングでは5位。残業時間ランキングでゼネコンはほかの業種とくらべて残業が多いというデータも出ているため、7業種のなかでも特に残業代で稼ぐケースが多いのかもしれません。
基本給が高い職種ランキング
施工管理を6つの職種に分類して基本給の平均額を算出したところ、最も基本給が高いのは電気通信施工管理で32万9,335円でした。
2番目に高いのはプラント施工管理で31万6,505円、3番目は建築施工管理で30万4,632円という結果になっています。
最も基本給の平均額が低いのは、設備施工管理で28万1,657円。平均年収ランキングではプラント施工管理に次ぐ2位でしたが、基本給の金額は最下位となりました。
残業時間ランキングでは、最も残業が多い職種は設備施工管理だという結果が出ています。工事の後半部分を担うという仕事の性質上、タイトな工期での対応を求められることもあるため残業代が多くなり、収入の割に基本給が低くなっている可能性があるでしょう。
(セコカンプラス編集部)