【2022年版】建設業の売上高ランキング|トップ20社を紹介

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建設業に属する企業が公表している2021年度の有価証券報告書をもとに、売上高ランキングを作成しました。

建設業全体の傾向を見るため、ゼネコン・サブコン・プラント・ハウスメーカーの4業種を対象に各社の売上高を集計。今回はランキング上位20社を抜粋して紹介します。

この記事のポイント

  • 売上高トップは大和ハウス工業。ハウスメーカーが上位に集中する形に
  • トップ20社のうち、売上高がアップした企業は14社

建設業の売上高ランキングトップ20

まずは、建設業の売上高ランキングトップ20社を見てみましょう。

トップ20社のうち、ゼネコンは10社、サブコンは2社、プラントは3社、ハウスメーカーは5社でした。なお20社中14社で、前年度より売上高がアップしています。

建設業売上高ランキング トップ20社(2021年度) 1位 大和ハウス工業(ハウスメーカー):売上高4兆4,395億円、前年比7.6%/2位 積水ハウス(ハウスメーカー):売上高2兆5,896億円、前年比5.8%/3位 鹿島建設(ゼネコン):売上高2兆797億円、前年比9.0%/4位 大林組(ゼネコン):売上高1兆9,229億円、前年比8.8%/5位 大成建設(ゼネコン):売上高1兆5,432億円、前年比4.3%/6位 川崎重工業(プラント):売上高1兆5,009億円、前年比0.8%/7位 清水建設(ゼネコン):売上高1兆4,830億円、前年比1.8%/8位 住友林業(ハウスメーカー):売上高1兆3,859億円、前年比65.0%/9位 竹中工務店(ゼネコン):売上高1兆2,604億円、前年比1.8%/10位 積水化学工業(ハウスメーカー):売上高1兆1,579億円、前年比9.6%/11位 長谷工コーポレーション(ゼネコン):売上高9,097億円、前年比12.4%/12位 オープンハウス(ハウスメーカー):売上高8,105億円、前年比40.7%/13位 きんでん(サブコン):売上高5,668億円、前年比1.9%/14位 戸田建設(ゼネコン(5,015億円、前年比-1.1%/15位 関電工(サブコン):売上高4,956億円、前年比-10.9%/16位 五洋建設(ゼネコン):売上高4,582億円、前年比-2.7%/17位 日立造船(プラント):売上高4,418億円、前年比8.1%/18位 日揮ホールディングス(プラント):売上高4,284億円、前年比-1.3%/19位 熊谷組(ゼネコン):売上高4,252億円、前年比-5.6%/20位 三井住友建設(ゼネコン):売上高4,033億円、前年比-4.4%

各社の有価証券報告書をもとに作成

売上高トップは大和ハウス工業

建設業の売上高トップになったのは戸建住宅事業を主力とする大和ハウス工業で、売上高は前年度比7.6%増の4兆4,395億円でした。

増収の背景にあったのは、国内住宅市場の活況。住宅ローン減税をはじめとした住宅取得支援策の実施や、在宅勤務の増加といった生活様式の変化によって住宅購入への関心が高まり、新設住宅着工戸数が増加しています。

また、積極的な投資により物流施設の開発強化も実施中。巣ごもり需要の高まりによって通販市場は活況で、物流施設の需要も増していることから、コロナ禍における新たな事業基盤のひとつになっているようです。

トップ10にハウスメーカーが集中

今回の調査ではトップ10のうち5社がスーパーゼネコンでしたが、ハウスメーカーが4社ランクインしている点にも注目です。

トップの大和ハウス工業が売上高4兆4,395億円、2位の積水ハウスが2兆5,896億円、8位の住友林業が1兆3,859億円、10位の積水化学工業が1兆1,579億円と、いずれも売上高1兆円を超えていました

資材価格の高騰や、コロナ禍のロックダウンによる工期への影響など懸念材料はあったものの、各社の業績は堅調。前述のとおり、住宅ローン減税といった施策による駆け込み需要や、住宅ニーズの高まりが追い風になっているようです。

【業種別】売上高のトップ5はどの企業?

全体のランキングでは、上位にスーパーゼネコン・ハウスメーカーが集中する結果となりました。

ここからは、ゼネコン・サブコン・プラント・ハウスメーカーの4業界それぞれで、トップ5の顔ぶれや市況感を見ていきましょう。

ゼネコン

ゼネコン 売上高ランキングトップ5(2021年度) 1位 鹿島建設:売上高2兆797億円、前年比9.0%/2位 大林組:売上高1兆9,229億円、前年比8.8%/3位 大成建設:売上高1兆5,432億円、前年比4.3%/4位 清水建設:売上高1兆4,830億円、前年比1.8%/5位 竹中工務店:売上高1兆2,604億円、前年比1.8%

ゼネコンのトップは鹿島建設で、売上高は2兆797億円でした。2位は大林組で、売上高は1兆9,229億円。3位は大成建設で、売上高は1兆5,432億円でした。

2021年度は新型コロナウイルス感染症による工事の遅延や、建築資材の高騰といった課題はあったものの、トップ5の各社はいずれも増収となっています。

増収した企業の共通点は、事業の第二の柱が堅調なこと。たとえば鹿島建設では、インターネット販売市場の活況を受けた物流倉庫の需要の増加を受けて、海外関係会社の倉庫開発が好調に進んでいます。

トップ5以外の、主要ゼネコン各社の売上高は?

サブコン

サブコン 売上高ランキング トップ5(2021年度) 1位 きんでん:売上高5,668億円、前年比:1.9%/2位 関電工:売上高4,956億円、前年比:-10.9%/3位 九電工:売上高3,766億円、前年比:-3.9%/4位 高砂熱学工業:売上高3,027億円、前年比:10.0%/5位 明電舎:売上高2,550億円、前年比:10.3%

サブコンのトップはきんでんで、売上高は5,668億円でした。2位は関電工で、売上高は4,956億円。3位は九電工で、売上高は3,766億円でした。

サブコン全体では、公共工事・民間工事ともにコロナ禍からの持ち直しが見られ、売上高が増加している企業が多い状況です。

しかし、2位の関電工・3位の九電工の売上高は、前年度よりダウンする結果に。資材不足による調達の遅れが工事の進捗に影響したほか、顧客の設備投資の鈍化が売上高減少の要因になっているようです。なお、特に売上高の減少が大きかった関電工については、会計基準の変更によって、決算上の売上高が減少しています。

トップ5以外の、主要サブコン各社の売上高は?

プラント

プラント 売上高ランキング トップ5(2021年度) 1位 川崎重工業:売上高1兆5,009億円、前年比0.8%/2位 日立造船:売上高4,418億円、前年比8.1%/3位 日揮ホールディングス:売上高4,284億円、前年比-1.3%/4位 千代田化工建設:売上高3,111億円、前年比-1.4%/5位 栗田工業:売上高2,882億円、前年比7.6%

プラントのトップは川崎重工業で、売上高は1兆5,009億円でした。2位は日立造船で、売上高は4,418億円。3位は日揮ホールディングスで、売上高は4,284億円でした。

売上高が前年度比でプラスになっている企業が多いものの、海外拠点におけるコロナ禍の影響や、資機材価格の高騰への対処によって、業績の明暗が分かれている様子。

たとえば日揮ホールディングスの場合、資機材価格や輸送費の高騰により顧客との受注交渉に時間を要した結果、売上高が前年度比でマイナスに転じています。

トップ5以外の、主要プラント企業各社の売上高は?

ハウスメーカー

ハウスメーカー 売上高ランキング トップ5(2021年度) 1位 大和ハウス工業:売上高4兆4,395億円、前年比7.6%/2位 積水ハウス:売上高2兆5,896億円、前年比5.8%/3位 住友林業:売上高1兆3,859億円、前年比65.0%/4位 積水化学工業:売上高1兆1,579億円、前年比9.6%/5位 オープンハウス:売上高8,105億円、前年比40.7%

ハウスメーカーのトップは大和ハウス工業で、売上高は4兆4,395億円でした。2位は積水ハウスで、売上高は2兆5,896億円。3位は住友林業で、売上高は1兆3,859億円でした。

前述のとおり、コロナ禍における住宅需要の高まりなどを受けて、大和ハウス工業をはじめハウスメーカートップ5社はいずれも増収。特に3位の住友林業は前年度比プラス65.0%で大幅増収となっています。

トップ5以外の、主要ハウスメーカーの各社の売上高は?

(セコカンプラス編集部)

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