【2022年版】ハウスメーカー12社の売上高ランキング

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主要ハウスメーカー12社が公表している2021年度の有価証券報告書をもとに、ハウスメーカー売上高ランキングを作成しました。

この記事のポイント

  • 売上高トップは、大和ハウス工業
  • 12社中11社の売上高がアップ
  • 営業利益も増益傾向で、10社が前年度を上回る

ハウスメーカー12社の売上高

まずは、ハウスメーカー12社の2021年度の売上高を一挙に紹介します。

ハウスメーカー12社の売上高ランキング(2021年度) 1位 大和ハウス工業 4兆4,395億円 前年度比7.6%/2位 積水ハウス 2兆5,896億円 前年度比5.8%/3位 住友林業 1兆3,859億円 前年度比65.0%/4位 積水化学工業 1兆1,579億円 前年度比9.6%/5位 オープンハウス 8,105億円 前年度比40.7%/6位 タマホーム 2,181億円 前年度比4.2%/7位 ケイアイスター不動産 1,844億円 前年度比18.4%/8位 三栄建築設計 1,340億円 前年度比16.6%/9位 ヒノキヤグループ 1,225億円 前年度比7.1%/10位 フジ住宅 1,187億円 前年度比-2.3%/11位 アグレ都市デザイン 238億円 前年度比16.0%/12位 アールシーコア 163億円 前年度比3.5%

各社の有価証券報告書をもとに作成。積水ハウスは2022年1月期、住友林業とヒノキヤグループは2021年12月期、オープンハウスは2021年9月期、タマホームは2021年5月期、三栄建築設計は2021年8月期、このほかの企業は2022年3月期のデータを使用。持株会社の飯田グループホールディングスと日本ハウスホールディングスは調査対象外としている

2021年度は、前年度から売上高がアップした企業が11社で、全体的に増収傾向となっています。

資材価格の高騰や、コロナ禍のロックダウンによる工期の遅れなど課題があったものの、住宅ローン減税といった購入サポートや、リモートワークの普及にともなう住宅ニーズの高まりが追い風となり、各社増収となりました。

トップは大和ハウス工業で、売上高4兆円超

2021年度のランキングトップは大和ハウス工業で、売上高は4兆4,395億円でした。2位の積水ハウスとは、事業規模の違いもあり2兆円近くの差が開いています。

同社の業績を支えたのは、住宅・一般建築事業の好況です。住宅事業では、前述の住宅ニーズの高まりなどを受けて、持ち家・貸家・分譲住宅の着工戸数が前年度より増加。一般建築事業でも、事務所や店舗・工場・倉庫といった案件が好調だった結果、売上高は前年度比7.6%の増収となりました。

住友林業・オープンハウスが大幅増収

2021年度はハウスメーカー全体が増収傾向でしたが、特に住友林業・オープンハウスの2社は前年度から大幅増収。3位の住友林業は売上高1兆3,859億円で、前年度比65.0%増。5位のオープンハウスは売上高8,105億円で、前年度比40.7%増となっています。

住友林業の業績のなかで目立つのは、海外における住宅・不動産事業の好況。住宅ローン金利が低水準で推移したことや、郊外への住み替え需要の高まり、分譲住宅事業のエリア拡大などを受け大幅増収となりました。

一方でオープンハウスの業績を押し上げていた主な要因は、連結子会社の追加取得です。同社は、2021年1月に都市型マンションの企画・開発を行う「プレサンスコーポレーション」を子会社に迎えました。また、主力である戸建関連事業も堅調だったことも合わさり、業績が上向きました。

ハウスメーカー各社の営業利益は?

売上高は全体的に増加傾向でしたが、営業利益も増加傾向だったのでしょうか?

さきほどの売上高ランキングに営業利益を追加したものを見ていきましょう。

ハウスメーカー12社の売上高・営業利益(2021年度) 大和ハウス工業 売上高4兆4,395億円 前年度比7.6% 営業利益3,833億円 前年度比7.3%/積水ハウス 売上高2兆5,896億円 前年度比5.8% 営業利益2,302億円 前年度比23.4%/住友林業 売上高1兆3,859億円 前年度比65.0% 営業利益1,137億円 前年度比139.5%/積水化学工業 売上高1兆1,579億円 前年度比9.6% 営業利益889億円 前年度比32.1%/オープンハウス 売上高8,105億円 前年度比40.7% 営業利益1,011億円 前年度比62.7%/タマホーム 売上高2,181億円 前年度比4.2% 営業利益119億円 前年度比8.1%/ケイアイスター不動産 売上高1,844億円 前年度比18.4% 営業利益237億円 前年度比88.4%/三栄建築設計 売上高1,340億円 前年度比16.6% 営業利益117億円 前年度比46.3%/ヒノキヤグループ 売上高1,225億円 前年度比7.1% 営業利益63億円 前年度比-5.6%/フジ住宅 売上高1,187億円 前年度比-2.3% 営業利益59億円 前年度比47.3%/アグレ都市デザイン 売上高238億円 前年度比16.0% 営業利益23億円 前年度比72.6%/アールシーコア 売上高163億円 前年度比3.5% 営業利益-3億円 前年度比なし

各社の有価証券報告書をもとに作成。積水ハウスは2022年1月期、住友林業とヒノキヤグループは2021年12月期、オープンハウスは2021年9月期、タマホームは2021年5月期、三栄建築設計は2021年8月期、このほかの企業は2022年3月期のデータを使用。持株会社の飯田グループホールディングスと日本ハウスホールディングスは調査対象外としている

調査の結果、売上高と同じく営業利益も全体的には増加傾向であることがわかりました。12社中10社が増益となっています。

住友林業が、前年度比139.5%増加

営業利益の増加率が最も高かったのは住友林業で、営業利益は前年度比139.5%増の1,137億円。前年度までの営業利益は400~600億円台で推移していましたが、今年度は大きく増益しました。

増益の大きな要因は、売上高と同様に海外における住宅・不動産事業の好況。住宅ローン金利の低下や分譲住宅事業のエリア拡大などを受けて売上高がアップしたことに連動して、営業利益も増益となっています。

また、木材流通関連の事業も好調。2021年度は、木材不足による価格の高騰と流通の混乱があったなかでも安定供給体制を維持したことや、バイオマス発電用の木質燃料の販売を強化したことにより、業績は堅調でした。

ヒノキヤグループ・アールシーコアは減益

ハウスメーカー各社の営業利益は全体的に増加傾向だったなか、ヒノキヤグループとアールシーコアの2社は減益する結果となりました。

ヒノキヤグループ営業利益は、前年度比5.6%減の63億円。断熱材事業において原材料の価格高騰の影響を受けたことが、減益の主な要因となっています。

一方でアールシーコアも、木材をはじめとした資材の高騰により利益が減少。営業利益は3億円の赤字になっています。受注は好調だったものの、同社はほかのハウスメーカーより着工にかかる期間が長いという特徴があるため今期の売り上げに計上できず、前年度に続き赤字を計上しました。

ハウスメーカー各社の年収はいくら?

(セコカンプラス編集部)

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