主要プラントエンジニアリング企業の平均年収ランキングを作成しました。
今回調査対象としたのは、プラントの企画・設計や建設・保守などを行う企業のうち、上場して2021年度の有価証券報告書を提出している企業10社です。
この記事のポイント
- プラントエンジニアリング企業10社の平均年収は804万円
- 平均年収トップは千代田化工建設
- 前年度比で最も増加したのは東洋エンジニアリング
- 前年度比で最も減少したのは月島機械
プラントエンジニアリング企業10社の平均年収
各社の2021年度の平均年収を集計したところ、今回調査対象としたプラントエンジニアリング企業10社の平均年収は804万円でした。
内訳を見てみると、900万円台が2社、800万円台が4社、700万円台が2社、600万円台が2社となっています。
各社の有価証券報告書をもとに作成。神鋼環境ソリューションは2021年10月に上場廃止したため、調査対象外としています。
トップは千代田化工建設の927万円
2021年度のトップは、エンジニアリング御三家(※)のうちの1社である千代田化工建設で、平均年収は前年度から6.3万円アップの927万円でした。
※業界大手3社の日揮ホールディングス、千代田化工建設、東洋エンジニアリングの3社はエンジニアリング御三家といわれています。
2位は栗田工業で、平均年収は910万円。栗田工業の直近5年間の平均年収は800万円台後半を推移していましたが、2021年度は15.4万円増加して900万円台に躍り出ました。3位はタクマで、平均年収は856万円でした。
エンジニアリング御三家のなかで売上高トップの日揮ホールディングスは平均年収が855万円で、10社中4位という結果になりました。
東洋エンジニアリングは100万円以上アップ
10社のなかで特に平均年収が上がったのは、5位でエンジニアリング御三家の東洋エンジニアリングです。東洋エンジニアリングの平均年収は824万円で、前年度から139.5万円アップしました。
東洋エンジニアリングの平均年収が大幅に増加したのは、好調に進んでいる経営再建の影響だと考えられます。
というのも、同社は米国のエチレンプラントプロジェクトで大幅にコストが増加し、2017年度に多額の営業損失を計上。それから2020年度まで売上高の減少が続いており、平均年収も落ち込む結果となっていました。
ですが、2021年度は国内外のプラント建設が堅調に進んだことで増収増益を達成。2021年度は直近5年間で最も高い平均年収となりました。
最もダウンしたのは月島機械
10社のうち平均年収がダウンしたのは4社で、特に減少幅が大きかったのは、8位の月島機械です。
月島機械の平均年収は705万円で、前年度から26.9万円ダウン。前年度までは3年連続で増加していましたが、2021年度は増加前の水準まで減少しています。
プラント各社の業績をチェック!
(セコカンプラス編集部)