2021年4月~2022年3月の1年間でセコカンプラスに登録された、施工管理2,835名の残業時間データを分析して、20~50代・60代以上の年代別平均残業時間を算出しました。
年代ごとのくわしい分析として、業種別・職種別・企業規模別の平均残業時間も紹介しています。
【全体傾向】平均残業時間
施工管理2,835名の残業時間データをまとめたところ、全年代の平均残業時間は51.3時間でした。
各年代の平均残業時間は、20代が61.8時間、30代が54.8時間、40代が47.4時間、50代が45.2時間、60代以上が30.5時間となっています。
年代が若いほうが平均残業時間は多く、20代と60代以上では31.3時間の差が開く結果となりました。
【年代別】くわしく分析
ここからは、各年代の平均残業時間をくわしく見ていきましょう。
年代ごとに残業時間の分布と、業種別・職種別・企業規模別の平均残業時間を紹介しています。
(1)20代
20代施工管理の平均残業時間は61.8時間です。
残業時間の分布を見てみると、21~40時間と41~60時間が多く、それぞれ全体の22.9%を占めていました。
次いで多いのは61~80時間で17.8%。100時間を超える人は全体の8.5%となっています。
業種別の平均残業時間
20代の平均残業時間を業種別で見てみると、最も多かったのはゼネコンの76.2時間で、次いで多かったのはサブコン・専門工事会社の62.3時間でした。
最も少ないのは不動産管理で、平均残業時間は45.5時間となっています。
順位 | 業種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | ゼネコン | 76.2時間 |
2 | サブコン・専門工事会社 | 62.3時間 |
3 | 内装・リフォーム | 58.7時間 |
4 | プラント | 51.4時間 |
5 | 建築設備・建材メーカー | 50.6時間 |
6 | 戸建て住宅 | 46.4時間 |
7 | 不動産管理 | 45.5時間 |
職種別の平均残業時間
20代の平均残業時間を職種別で見てみると、最も多かったのは設備施工管理の68.7時間で、次いで多かったのは建築施工管理の64.3時間でした。
最も少ないのは電気通信施工管理で、平均残業時間は54.0時間となっています。
順位 | 職種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 設備施工管理 | 68.7時間 |
2 | 建築施工管理 | 64.3時間 |
3 | 土木施工管理 | 60.8時間 |
4 | プラント施工管理 | 57.1時間 |
5 | 電気工事施工管理 | 54.5時間 |
6 | 電気通信施工管理 | 54.0時間 |
企業規模別の平均残業時間
20代の平均残業時間を企業規模別で見てみると、従業員数が1,001名以上の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は70.5時間で、301~1,000名の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は61.4時間でした。
一方、従業員数が101~300名の企業と100名以下の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は40時間台。今回の調査では、企業規模が大きいと平均残業時間は多くなるという結果になりました。
企業規模 | 平均残業時間 |
---|---|
1,001名以上 | 70.5時間 |
301~1,000名 | 61.4時間 |
101~300名 | 48.8時間 |
100名以下 | 49.8時間 |
※施工管理2,835名のうち、企業規模の項目に回答した1,733名の残業時間データで算出。
(2)30代
30代施工管理の平均残業時間は54.8時間です。
残業時間の分布を見てみると、41~60時間が最も多く、全体の26.4%を占めていました。
次いで多いのは21~40時間で24.2%。100時間を超える人は全体の4.5%となっています。
業種別の平均残業時間
30代の平均残業時間を業種別で見てみると、最も多かったのはゼネコンの63.8時間で、次いで多かったのは戸建て住宅とサブコン・専門工事会社の57.9時間でした。
最も少ないのは不動産管理で、平均残業時間は42.3時間となっています。
順位 | 業種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | ゼネコン | 63.8時間 |
2 | 戸建て住宅 | 57.9時間 |
2 | サブコン・専門工事会社 | 57.9時間 |
4 | プラント | 53.9時間 |
5 | 内装・リフォーム | 46.8時間 |
6 | 建築設備・建材メーカー | 43.9時間 |
7 | 不動産管理 | 42.3時間 |
職種別の平均残業時間
30代の平均残業時間を職種別で見てみると、最も多かったのは設備施工管理の68.3時間で、次いで多かったのはプラント施工管理の57.5時間でした。
最も少ないのは電気通信施工管理で、平均残業時間は44.5時間となっています。
順位 | 職種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 設備施工管理 | 68.3時間 |
2 | プラント施工管理 | 57.5時間 |
3 | 電気工事施工管理 | 56.4時間 |
4 | 建築施工管理 | 54.7時間 |
5 | 土木施工管理 | 51.1時間 |
6 | 電気通信施工管理 | 44.5時間 |
企業規模別の平均残業時間
30代の平均残業時間を企業規模別で見てみると、従業員数が1,001名以上の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は66.6時間で、301~1,000名の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は51.1時間でした。
一方、従業員数が100名以下の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は45.9時間。従業員数1,001名以上の企業に勤務している施工管理と比べて20時間以上少ない結果となりました。
企業規模 | 平均残業時間 |
---|---|
1,001名以上 | 66.6時間 |
301~1,000名 | 51.1時間 |
101~300名 | 50.7時間 |
100名以下 | 45.9時間 |
※施工管理2,835名のうち、企業規模の項目に回答した1,733名の残業時間データで算出。
(3)40代
40代施工管理の平均残業時間は47.4時間です。
残業時間の分布を見てみると、21~40時間が最も多く全体の28.2%を占めていました。
次いで多いのは20時間以下で24.9%。100時間を超える人は全体の3.6%となっています。
業種別の平均残業時間
40代の平均残業時間を業種別で見てみると、最も多かったのはプラントの51.3時間で、次いで多かったのは戸建て住宅の51.1時間でした。
最も少ないのは不動産管理で、平均残業時間は32.9時間となっています。
順位 | 業種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | プラント | 51.3時間 |
2 | 戸建て住宅 | 51.1時間 |
3 | サブコン・専門工事会社 | 49.8時間 |
4 | 建築設備・建材メーカー | 48.2時間 |
5 | 内装・リフォーム | 48.1時間 |
6 | ゼネコン | 46.3時間 |
7 | 不動産管理 | 32.9時間 |
職種別の平均残業時間
40代の平均残業時間を職種別で見てみると、最も多かったのは電気工事施工管理の50.1時間で、次いで多かったのは建築施工管理の47.8時間でした。
最も少ないのは電気通信施工管理で、平均残業時間は42.8時間となっています。
順位 | 職種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 電気工事施工管理 | 50.1時間 |
2 | 建築施工管理 | 47.8時間 |
3 | 設備施工管理 | 47.4時間 |
4 | 土木施工管理 | 46.6時間 |
5 | プラント施工管理 | 43.9時間 |
6 | 電気通信施工管理 | 42.8時間 |
企業規模別の平均残業時間
40代の平均残業時間を企業規模別で見てみると、従業員数が1,001名以上の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は47.4時間で、301~1,000名は45.3時間、101~300名は43.1時間、100名以下は42.4時間でした。
今回の調査では、企業規模を問わず40時間台に収まる結果となりました。
企業規模 | 平均残業時間 |
---|---|
1,001名以上 | 47.4時間 |
301~1,000名 | 45.3時間 |
101~300名 | 43.1時間 |
100名以下 | 42.4時間 |
※施工管理2,835名のうち、企業規模の項目に回答した1,733名の残業時間データで算出。
(4)50代
50代施工管理の平均残業時間は45.2時間です。
残業時間の分布を見てみると、21~40時間が最も多く全体の28.9%を占めていました。
次いで多いのは20時間以下で28.3%。100時間を超える人は全体の4.3%となっています。
業種別の平均残業時間
50代の平均残業時間を業種別で見てみると、最も多かったのは戸建て住宅の53.5時間で、次いで多かったのはサブコン・専門工事会社の52.3時間でした。
最も少ないのは内装・リフォームで、平均残業時間は32.3時間となっています。
順位 | 業種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 戸建て住宅 | 53.5時間 |
2 | サブコン・専門工事会社 | 52.3時間 |
3 | ゼネコン | 48.0時間 |
4 | 建築設備・建材メーカー | 44.5時間 |
5 | プラント | 38.1時間 |
6 | 不動産管理 | 34.5時間 |
7 | 内装・リフォーム | 32.3時間 |
職種別の平均残業時間
50代の平均残業時間を職種別で見てみると、最も多かったのは設備施工管理の51.6時間で、次いで多かったのは電気工事施工管理の48.0時間でした。
最も少ないのは電気通信施工管理で、平均残業時間は32.4時間となっています。
順位 | 職種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 設備施工管理 | 51.6時間 |
2 | 電気工事施工管理 | 48.0時間 |
3 | 土木施工管理 | 46.7時間 |
3 | 建築施工管理 | 46.7時間 |
5 | プラント施工管理 | 41.5時間 |
6 | 電気通信施工管理 | 32.4時間 |
企業規模別の平均残業時間
50代の平均残業時間を企業規模別で見てみると、従業員数が1,001名以上の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は39.6時間で、301~1,000名の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は37.1時間でした。
一方、従業員数が100名以下の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は42.5時間。20~40代は企業規模が大きいほど平均残業時間は多くなる傾向でしたが、50代は反対で、企業規模が小さいほうが平均残業時間は多いという結果となりました。
企業規模 | 平均残業時間 |
---|---|
1,001名以上 | 39.6時間 |
301~1,000名 | 37.1時間 |
101~300名 | 40.5時間 |
100名以下 | 42.5時間 |
※施工管理2,835名のうち、企業規模の項目に回答した1,733名の残業時間データで算出。
(5)60代以上
60代以上の施工管理の平均残業時間は30.5時間です。
残業時間の分布を見てみると、20時間以下が最も多く全体の半分を占めていました。
次いで多いのは21~40時間で22.7%。100時間を超える人は全体の0.6%となっています。
業種別の平均残業時間
60代以上の平均残業時間を業種別で見てみると、最も多かったのはゼネコンの44.5時間で、次いで多かったのは不動産管理の32.0時間でした。
最も少ないのは内装・リフォームで、平均残業時間は10.0時間となっています。
順位 | 業種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | ゼネコン | 44.5時間 |
2 | 不動産管理 | 32.0時間 |
3 | サブコン・専門工事会社 | 31.8時間 |
4 | プラント | 27.7時間 |
5 | 建築設備・建材メーカー | 26.3時間 |
6 | 戸建て住宅 | 20.0時間 |
7 | 内装・リフォーム | 10.0時間 |
職種別の平均残業時間
60代以上の平均残業時間を職種別で見てみると、最も多かったのは土木施工管理の36.5時間で、次いで多かったのは電気工事施工管理の33.1時間でした。
最も少ないのは電気通信施工管理で、平均残業時間は15.7時間となっています。
順位 | 職種名 | 平均残業時間 |
---|---|---|
1 | 土木施工管理 | 36.5時間 |
2 | 電気工事施工管理 | 33.1時間 |
3 | 建築施工管理 | 32.3時間 |
4 | プラント施工管理 | 32.0時間 |
5 | 設備施工管理 | 22.9時間 |
6 | 電気通信施工管理 | 15.7時間 |
企業規模別の平均残業時間
60代以上の平均残業時間を企業規模別で見てみると、従業員数が1,001名以上の企業に勤務している施工管理の平均残業時間は28.8時間で、301~1,000名は33.5時間、101~300名は15.4時間、100名以下は31.8時間でした。
企業規模の大きさに連動した傾向は見られず、バラつきがある結果となりました。
企業規模 | 平均残業時間 |
---|---|
1,001名以上 | 28.8時間 |
301~1,000名 | 33.5時間 |
101~300名 | 15.4時間 |
100名以下 | 31.8時間 |
※施工管理2,835名のうち、企業規模の項目に回答した1,733名の残業時間データで算出。
調査の概要
2021年4月~2022年3月の1年間でセコカンプラスに登録された待遇データのうち、残業時間情報の入力があった20代以上の施工管理2,835名のデータをもとに算出した。
企業規模別の平均残業時間は、上記2,835名のうち企業規模の項目に回答した1,733名のデータをもとに算出している。
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(セコカンプラス編集部)