「施工管理は休みが少ない」とよく言われます。リアルな休日数はどのくらいなのか、現役施工管理1,492名にアンケートを行い、その結果をまとめました。
アンケートの概要
求人サイト『建設・設備求人データベース』の登録者にアンケートを送信し、現役の施工管理1,492名(うち無効回答1名)が回答した。
調査期間:2020年3月4日~3月11日
施工管理の年間休日数は、世間より2週間少ない
施工管理1,492名(うち無効回答1名)に「1ヶ月あたりの休日数」を聞いたところ、全体の平均は6.9日でした。
1ヶ月あたりの休日数が6.9日とは、年間休日数に換算すると年末年始や夏季休暇を入れても100日に届くか届かないか瀬戸際のライン。
2020年に厚生労働省が調査した会社員全体の年間平均休日数(116.0日)と比べると、施工管理のほうが年間で2週間ほど休みが少ないことがわかります。
参考:厚生労働省「令和2年就労条件総合調査の概況(PDF)」
繁忙期は月間休日5日にまで減少
施工管理は、担当工事の件数やスケジュールによって休日出勤を強いられることもしばしば。
繁忙期と閑散期それぞれの休日数についてのアンケートも実施したところ、繁忙期の1ヶ月あたりの休日数の平均は5.1日で、閑散期と比べて約3日減少することがわかりました。
24%が「繁忙期は月の休みが4日未満」
アンケートに回答した施工管理のうち、繁忙期の1ヶ月あたりの休日数が4日未満になる人の割合は24.1%にのぼりました。
労働基準法では、使用者は労働者に毎週1日以上、もしくは4週間のうち4回以上の休日の与えなければならないとされていますが、4日未満はこの水準以下。繁忙期の施工管理のなかには、法律違反レベルの出勤を強いられている人も一定数いるようです。
休日の少なさに悲鳴をあげる、施工管理の生の声
最後に、施工管理のみなさんから寄せられた生の声を紹介します。
「休日出勤が多い」「予定を立てられない」
現場によって、土日出勤が続くことがある。代わりに平日が休めるので良いが、今は子どもが小さいので、不満に思うときもある。
(ゼネコン勤務/1ヶ月あたりの休日数6日/36歳)
休日は決まっているが、設備不具合発生時は昼夜問わず出勤しなければならないので、家族との予定を急遽変更する場合がある。旅行に行くことが難しいのが不満。
(サブコン勤務/1ヶ月あたりの休日数8日/43歳)
長期の休みがとりずらいのと、休日も休めるのか前日にならないとわからないので、プライベートの予定が立てられない。
(サブコン勤務/1ヶ月あたりの休日数6日/55歳)
「代休がとれない」
現場によっては土日に工事を行うことがあり、その際、代休は付与されるが他の管理現場との兼ね合いでなかなか代休が取れない。
(建築・土木系専門会社勤務/1ヶ月あたりの休日数8日/47歳)
表向きは、担当物件により休日等は調整することになるが、大小複数掛け持ちのため、帰宅時間も遅く、休日も取れていない。
(建築・土木系専門会社勤務/1ヶ月あたりの休日数4日/54歳)
「この業界だから仕方ない…」
繁忙期は厳しいが、休みは余裕があれば希望通り取れる。土曜日が仕事なことはこの業界にいる限りしばらくは仕方のないことだと割り切っている。
(ゼネコン勤務/1ヶ月あたりの休日数4日/26歳)
週休二日は欲しいが、この業界に入ると日曜日しか無いのは仕方ないのでどこかで休みが取れたら良い。
(自営業/1ヶ月あたりの休日数5日/54歳)
(セコカンプラス編集部)