年収1,000万円は、高収入を目指すならひとつの目標となる収入です。
この記事では、20~60代の現役施工管理1,344名を対象に実施したアンケートをもとに、年収1,000万円超えの施工管理の実態を調査。
年齢・役職・仕事内容などの観点から、年収1,000万円超えの施工管理にはどんな傾向があるのかをまとめました。
年収1,000万円超の施工管理は6%
はじめに、そもそも年収1,000万円超えの施工管理がどのくらいいるのかからみていきましょう。
セコカンプラスが20~60代の現役施工管理1,344名を対象に実施したアンケートによると、年収1,000万円以上と回答した施工管理は全体の6%で、人数にすると74名でした。
一方、施工管理のなかで特に多かったのは年収500万円台と600万円台の人。年収1,000万円の大台に乗る層は、一握りの人だけだということがわかります。
年収1,000万円超の施工管理 5つの傾向
ここからは、年齢・役職・仕事内容など、年収1,000万円超えの施工管理74名のデータを分析してみえてきた、5つの傾向を紹介します。
(1)平均年齢は50.8歳
今回のアンケートでは、年収1,000万円超えの施工管理の平均年齢は50.8歳でした。大学卒業後に22~23歳で新卒入社して現在まで勤め続けていると仮定すると、年収1,000万円に到達するのは勤続年数28年前後が目安になるでしょう。
年代の内訳をみてみると、50代が最も多く、40代が次いで多い結果になりました。
20代と30代は合わせて6%で、若いうちから年収1,000万円に達している人は少数だとわかります。
(2)サブコン・専門工事会社勤務の人が多い
勤務先の業種で最も多いのは、サブコン・専門工事会社でした。
今回の調査では、年収1,000万円超えの施工管理のうち31%が勤務先を「サブコン・専門工事会社」と回答。比較的収入が高いイメージがあるゼネコンを上回る結果となっています。
従業員数は1,000名以上が多い
企業規模についてみてみると、年収1,000万円超えの施工管理のうち、従業員数が1,000名以上の企業で働いている人は49%。一方、100名以下の企業で働いている人は23%でした。
(3)半数以上が課長から上の役職
社内の役職についてみてみると、一般社員クラスの人もいますが、やはり大多数が何らかの役職つき。年収1,000万円超えの施工管理のうち、半数以上が課長から上の役職であることがわかりました。
(4)9割が1級施工管理技士の資格アリ
保有資格についての調査では、年収1,000万円超えの施工管理のうち9割近くが何らかの1級施工管理技士資格を保有していることがわかりました。
また、1級土木施工管理技士と1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士と1級電気工事施工管理技士など、複数の資格を保有している人も目立ちました。
※複数回答あり。建設機械・電気通信施工管理技士に関する調査はなし。
(5)8割が現場代理人・所長の経験アリ
現場での立場・仕事内容に関する調査※では、回答者の85%が現場代理人もしくは所長の経験があると回答しました。
また、回答者の39%が案件の金額が10億円以上の現場で現場代理人もしくは所長の経験があるという結果になっています。
現場代理人や所長は、工事現場で働く施工管理のなかでは最上位のポジション。年収1,000万円に到達するための登竜門とも言える仕事内容なのかもしれません。
※年収1,000万円超え施工管理74名のなかで、ゼネコン・サブコン・専門工事会社・プラントで勤務している人46名が回答した。
アンケートの概要
求人サイト『建設・設備求人データベース』の登録者にアンケートを送信し、現役の施工管理1,344名が回答した。
調査期間:2020年3月4日~3月11日
(セコカンプラス編集部)