これまで、現役施工管理へのアンケートをもとにゼネコン・サブコン・専門工事会社(建築・土木)に勤める施工管理の年収分布を見てきました。
連載の締めくくりとして、この記事ではゼネコン・サブコン・専門工事会社(建築・土木)の年収分布を比較。3業種の年収分布にはどのような違いがあるのか、比較して見えてきた特徴をお伝えします。
3業種の年収分布を並べてみると…
ゼネコン・サブコン・専門工事会社(建築・土木)に勤める施工管理の年収を100万円単位で区切り、それぞれに当てはまる人の割合を調査しました。
年収分布を並べてみると、いずれの業種でも年収500万円〜600万円が多くなっています。
各業種の「当てはまる人が最も多い年収」は?
3業種それぞれの「当てはまる人が最も多い年収」は、ゼネコン・専門工事会社が年収500万円台、サブコンが年収600万円台でした。
平均年収を3業種で比べると、1位:ゼネコン(683万円)、2位:サブコン(644万円)、3位:専門工事会社(577万円)の順になりますが、当てはまる人が最も多い年収に関しては、サブコンがトップの座についています。
ゼネコンは、年収1,000万円以上の割合が高い
ゼネコンの傾向として、年収1,000万円以上の割合がサブコン・専門工事会社よりも高いことがわかりました。
たとえば各業種の年収1,000万円台の人の割合を比べてみると、ゼネコンが4.8%なのに対して、サブコンは2.1%、専門工事会社は1.4%という結果に。年収1,200万円以上においては、ゼネコンが1.8%なのに対して、サブコン・専門工事会社は0.5%となっています。
数ポイントの差ではありますが、年収が高くなる可能性はゼネコンが高めのようです。
専門工事会社は、年収400万円台~600万円台が多い
前出の「当てはまる人が多い年収トップ3」を見てみると、ゼネコン・サブコンは年収500万円台~700万円台がトップ3なのに対して、専門工事会社のみ年収400万円台~600万円台がトップ3であり、年収相場が低めなことがわかりました。
特に年収400万円台以下の割合は、他業種よりも高めです。
年収400万円台の割合は、ゼネコン・サブコンより6〜8ポイントほど高い18.6%。年収300万円台の割合も、サブコンの2倍近い7.6%となっています。
アンケートの概要
求人サイト『建設・設備求人データベース』の登録者にアンケートを送信し、現役の施工管理1,492名が回答した。
調査期間:2020年3月4日~3月11日
(セコカンプラス編集部)
「施工管理の年収分布」連載記事はこちら
ゼネコン・サブコン・専門工事会社それぞれの年収分布に加えて、各業種で中小企業・大企業の年収分布の違いなども紹介しています。