各社が公表している2020年度の有価証券報告書をもとに、ハウスメーカーの2020年度平均年収ランキングを作成しました。
今回対象としたのは、主要ハウスメーカーのうち、上場して有価証券報告書を提出している企業9社です。
ハウスメーカー9社の平均年収ランキング
有価証券報告書によると、ハウスメーカー9社の平均年収は、800万円台が3社、700万円台が2社、600万円台が2社、500万円台が1社、400万円台が1社という結果になりました。
9社中6社で、前年よりも平均年収がダウンしています。
各社の有価証券報告書(2020年度)をもとに作成
トップは積水化学工業で870万円
今回のランキングトップは積水化学工業で、平均年収は870.0万円でした。前年より33.9万円ダウンしているものの、2位の住友林業(869.9万円)を僅差で抑えての1位となっています。
積水化学工業の2021年度業績見込みは好調で、売上高が前年度比9.4%増の1兆1,555億円、営業利益が同33.7%増の900億円となる予想。新築売上棟数の増加や固定費の抑制、売値改善などを背景に、売上高・営業利益の増加が見込まれています。
なお、2019年度トップだった大和ハウス工業の平均年収は867.8万円。前年より50万円以上ダウンし、順位も3位まで下がりました。
タマホームが大幅増
平均年収がアップしていた3社のなかでも、最も増加額が多かったのがタマホームです。平均年収は693.4万円で、前年から38.3万円アップしました。
同社の業績も好調で、2021年度の売上高は前年度比7.8%増の2,350億円、営業利益は同9.1%増の120億円の予想です。独自の流通システムによる木材価格の高騰対策や、地域限定商品・期間限定商品の好調な受注、リフォーム受注活動の展開により増収増益を実現しています。
ヒノキヤグループが、130万円以上ダウン
平均年収が大きく落ち込んだのがヒノキヤグループで、平均年収は411.4万円でした。昨年度の542.9万円から131.5万円のダウンとなっています。
2020年度の売上高は前年から約33億円減の1,144億円でしたが、2021年度の業績は好調。全館空調システム「Z空調」の評価の高まりや、戸建て住宅への関心の高まりなどを背景に、2021年第3四半期の受注棟数・受注金額は過去最高を更新しています。
通期の業績予想も、売上高が前年度比4.9%増の1,200億円、営業利益は同0.3%増の66.5億円と増収増益に着地する見込みです。業績の好転が平均年収に影響するのか、気になるところです。
(セコカンプラス編集部)